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2014.07.05  あすなろ69 ネズミの時間(過去記事)

2007.07号

暑くなってきましたねえ。

この気温になってきて、我が家の庭先でもますますいろいろな生き物を見かけるようになってきました。

先日は、家の脇をイタチが走り抜けていきました。その数日前には、アオダイショウ茂みの中を歩いていました。何ヶ月か前までは、裏の森でフクロウが鳴いていました。

と、それだけ多様な捕食者がいながら、家の中にネズミがいるのはどういうわけなのでしょうか?

ねず1.png

昨冬、我が家で捕まえたネズミ(粘着トラップ)

 
見ての通り、結構小さい種類です。今のところ、ハツカネズミである可能性が一番高いのですが、何とも言えません。

ハツカネズミというと、飼育用や実験用の白い奴を想像するかとも思いますが、ウチに出るのはあれとはちょっと大きさが違うように思えます。

私は過去に、とある動物のエサ用として、いわゆるハツカネズミの子供(ホッパーマウス)を買ってきたことがあります。その経験からすれば、ウチで見かける種類はハツカネズミよりも小さいような気がします。毛の色も少し赤みがかっていますし、やっぱりノネズミの何かのような気がするのですが......

結局、この結論を出すには、博物館にでも持って行くのが一番手っ取り早い方法でしょう。ネズミの同定(種類を調べて決定すること)は、まじめに始めると頭の骨の形を見ることとなり、慣れないと難しいようです。

ねず2.png

先日、生け捕りにしてやったネズミ

(このあと逃げられるわけだが)

 
実は私は、今の筑波山麓の家に移り住むまで、家の中でネズミを見たことはありませんでした。ですから、こんなに素速く、運動能力の高い動物だとは思ってもいませんでした。ハムスターを見ていても、とても想像できません。

ウチで生け捕ったネズミは、しゃがんでいるときには直径4センチくらいの球になっちゃうような、小さい生き物です。それが、少なくとも20センチくらいはジャンプします。ハムスターでは達成不可能な領域です。

足の速さも相当なものです。時速十キロというデータもありますが、実物を見る限り、とても信じられません。このあたり、一度調べてみたいと思います。

と、このように、小さい生き物は動きが素速いものが多いようです。このあたりの感覚的なものを解説したのが、「ゾウの時間ネズミの時間」です。聞いたことあります?

物理の話は置いておくとして、生物が自分の「時間」というものをどうとらえるか、という問題を考えてみます。

短期的な尺度では、動物の種類による反応速度の差があります。

例えば今、トンボの頭にカメラがついていて、トンボを操れる装置がここにあったとします。しかし、人間がこれを操作して、飛んでいるハエやカを捕まえる......というのは、恐らく無理な話でしょう。人間の能力では、あの素速い切り返し飛行には、目と判断がついていけません。

同じコンマ何秒という時間が、人間にとっては反射的な動きしかできないような短い時間であるのに対して、トンボにとっては、次に何をするか状況をみて判断できるような、余裕のある時間なのでしょう。

この差には明快な理由があります。神経の伝達速度は、どの動物でも同じだからです。

トンボの目から出発した神経情報が、脳をぐるっとまわって羽に伝わるまで、その道筋の長さを考えてみればわかります。同時に同じものを見ても、人間が「何かいるぞ!」なんて思っている頃、トンボにはそれが何だかとっくにわかっていて、すでに次の行動に移っている、ということになります。

そう考えると、時間の長さというもの自体が、動物の大きさ(=神経の長さに比例)によって違う、というのも一理あるのではないでしょうか。

一分間当たりの呼吸回数や、心臓の拍動回数も、体の大きさに関わってきます。これも理屈は簡単で、鼻から肺までの距離が違えばかかる時間も違うでしょうし、心臓というポンプの大きさが大きければ、小さいポンプのようにセカセカとは動かせないでしょう。血液がほぼ共通である以上、その「粘度」も同じになるわけですから。

ここで、拍動回数と呼吸回数の関係を計算した人がいます。それによると、哺乳類では体の大きさに関係なく、呼吸一回につき、心臓は四回拍動するそうです。

さらにこのデータを発展させて、平均寿命と心臓の拍動回数との関係を見ると、ゾウでもネズミでも、一生に動く心臓の拍動回数は、だいたい十五億回なのだそうです。

高校生の頃、「小動物の心臓が速いのは、一生が短いからなのかなあ。一生の回数って、動物にかかわらず同じだったりするのかなあ」なんてぼんやりと考えていたのですが、本当にそういう「説」が登場するとは思っても見ませんでした。

この話はさらに、食事量との関係にも及んでいます。

基本的に大型の動物の方が、小型の動物よりも食事間の時間は長くなります。かつ「低燃費」です。体重が二倍になっても、食事量は二倍にはならないのです。沢山食べて、ゆっくりと消費していきます。

しかし、大きい方が長く生きるので、「体重1キログラムあたりに、一生で食べる量」は同じになってくるのだそうです。

よく、モグラは一日に体重と同じだけミミズを食べるとか、4~5時間エサがないだけで死んでしまうとかいいますが、「時間の流れる速さの差」という物差しならば、うまく説明できるかもしれません。

参考文献を書架に置いておきます。興味があればどうぞ。絵本です。

学塾ヴィッセンブルク 朝倉  


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