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2014.12.17  あすなろ23 増粘多糖類(過去記事)

2003.09号

前々回(あすなろ21)、アミノ酸等(化学調味料)について書いたところ、
ウチのカミサンから

「そんじゃ次は、増粘多糖類について調べておくんなまし」

という通達が入りましたので、調べることにします。

多糖類というモノ自体は、糖が多数結合したものです。
身近なもので云うと、澱粉や植物繊維が多糖類です。
今回取り上げた増粘剤としての多糖類は、とろみをつける目的で使われる水溶性の
......結局は、片栗粉やコーンスターチですね。
甘くないガムシロップと思ってもいいでしょう。
これが何から由来したどんな成分かで、粘度や目的が変わってくるようです。

増粘剤として使われる多糖類には、主なものとして

 アルギン酸/褐藻より精製
 カラギナン/藻類より精製
 キサンタンガム/グラム陰性細菌より培養、分離
 グアーガム/グァー(マメ科)の種子より抽出
 ペクチン/柑橘などより抽出

なんてものがあります。
このあたりの増粘安定剤を、二種類以上同時に使用すると
「増粘多糖類」という表示になるそうです。

以上の多糖類は、示したとおり、全て天然由来です。
これ以外のものの中には化学合成されたものもあるということですが、
所詮は炭水化物ですので、全くの無害と云ってもいいでしょう。

しかし、例によって「危険」を主張する人がいるみたいです。
誰ってそりゃ、有名な買っちゃあいかん金曜日関係の人ですよ。

先日実家に帰ったとき、その人の本があったんですよ。
オヤジの本棚に......

いちお、読んでみました。
増粘剤のカラギナンのところは、
「炭素、水素、酸素からなる多糖類だが、云々」と書いてあります。
もう、私ならその時点で無条件に安全と思うのですが。
だって炭水化物じゃないですか。

これに関しても、やはり危険を示唆する実験データがあるそうです。
で、どんな実験なのか調べてみると、

①ラットにある発ガン性物質を与えると、57%に結腸ガンが見られる。

②ところが、15%のカラギナンを飼料に混ぜて同時に与えると、
 ガンの発生率は100%になる。

③故に、カラギナンはガンの発生率を上げる働きをもつ。

なんだそうです。
この結果だけを見ると、確かに危険と評価してしまいがちです。

ところが、実はまだ隠された実験結果があるのです。
たとえば、5%のカラギナンを与えた結果では、特にデータに変化はなかったそうです。
つまり、5%では発ガンを促進することはないということです。
また、一般的に食品に含まれるカラギナンは0.01%未満で、
その大部分が消化できずに排出されるそうです。
結局この結果は、ただの摂りすぎってことでしょう。

以前書いたグルタミン酸の実験と同じです。
一部の極端な結果だけを見せて、さもありなんと思いこませる論法は
詐欺商法に通じるものがあります。
全然気にする必要のない主張でしょう。

摂取しすぎると危険だから食べてはいけないという論法を通すというのなら、

 水は9.5リットルが致死量
 砂糖は1kgが致死量
 塩は200gが致死量
 コーヒーは100杯が致死量
 ホウレンソウは5~10kgが致死量
 等々

です。
(他にもいくらでもあります)

この主張を通す人たちは、水、砂糖、塩、コーヒー、ホウレンソウは
危険だから摂らないようにして生きていくつもりなのでしょうか。

この結果を発掘してきた某氏は、何冊も本を出しています。
そして、最初にその話題に触れた時には「~という説もある」と遠慮がちに書くようです。
ところが、次に別の本を書いたときに、前の本の内容を自己引用していきまして、
何度目かになると
「この件は有名である」「周知の事実である」
などという表現に変わっていくそうです。

この説「カラギナン危険説」に関して調べた方によりますと、
この主張をしているのは某氏とそのお仲間たちだけのようです。
健康食品会社などは引用して商売に利用しているようですが。

デマには騙されないようにしたいものです。

ウチのカミサンは、増粘多糖類とは寒天やゼラチンみたいなモノだと思っていたようです。
用途的には確かに正解でしょう。

ただ、寒天とゼラチンでは材料が全然ちがいます。
寒天はテングサ、オゴノリなどの海藻を煮詰めて干した多糖類、
ゼラチンはコラーゲンという蛋白質です。
私自身はというと、ゼラチンは油脂だと思っていました。

ところで、寒天というもの自体は、日本人が「発明」したものだそうです。

記録が残っています。

まず、アマクサを煮てトコロテンとして食べたのは、平安時代からあったそうです。

そのずっと後の徳川家綱の時代、参勤交代の途にあった美濃屋太郎左衛門が
トコロテン料理を出され、それを屋外に放置しておいたら偶然、
乾物の寒天ができていたそうです。

さて、この寒天と、細菌培養に使う「寒天培地」というものは、まさに同じモノです。
当然諸外国でも、細菌培養に寒天培地は欠かせません。
こんな凄いものを日本人が、ただの食文化として発明していたとは思いませんでした。

実際、第二次世界大戦前まで、寒天を製造できるのは日本だけでした。
日本としては、かなり重要な輸出水産物だったようです。
それが戦中、細菌培地に使われるのを避けるため、
戦略的意味合いから輸出を禁止したらしいです。
困った諸外国は、自力で製造法を編み出したということです。
あーあ。

話がだいぶ回り道をしましたが、増粘多糖類は大丈夫でした。
レポート終わり。

学塾ヴィッセンブルク 朝倉  


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