茨城県下妻市の学塾ヴィッセンブルクは少人数制で質の高い授業で上を目指す学習塾です。

コース紹介

トップページ

学塾ヴィッセンブルクについて

外観写真

住所
〒304-0067
茨城県下妻市下妻乙1277-6
電話・FAX
0296-43-2615
アクセス

お問い合わせ

  • 生徒募集中!!

2016.01.28  あすなろ107 果物(過去記事)

2010.09号

私は筑波大の生物にいたのですが、そのころの恩師(元教授)が現在、学園都市で「サイエンス・キッズ」というものを主催しています。小学生を対象に理科などの教育活動(といったら少し違うかな?)を行っているのですが、ウチの子も、今年度からこれに参加しています。

そしてつい先日、それのキャンプがありました。その際、「レクリエーション」の時間に、即席の「講師」として、果物についてのウンチクを垂れてきました。そのために一夜漬けで調べたおかげで、果物についてちょっと詳しくなりましたので、そんな話をしましょう。

まず、果物というものの定義から。

リンゴ、カキ、キウイ、マンゴー......と、スイカ、メロン、バナナ、イチゴ......。今、果物を二つのグループに分けてみたのですが、どういう分け方かわかりますか?

二つに分けたうち、前者は紛れもない果物です。しかし、後者は分類法によっては野菜とされるものです。

果物とは何か、を決めるとき、その線引きが難しい場合があります。

例えば、メロンはウリの仲間です。普通のウリは野菜に、メロンは果物に分類したとしても、甘いウリであるマクワウリは、どっちに入れればいいのかかなり微妙な存在になってきます。つまり、厳密な定義が非常に難しいのです。実際、トマトは野菜か果物か、なんて話は、過去にアメリカで国を相手に裁判にまでなったくらいです。

そこで、法律など厳密さを求められる場合は、植物学的分類のうち、「樹木」は果物、「草本」は野菜、と分けることにしています。それに従うと、一年から数年で枯れてしまう「草」にできる実は、全て野菜ということになりますので、スイカやイチゴは野菜、とも言えるのです。

果物は、全てが植物の「実」であることは間違いないのですが、その実のできかたにも、色々な種類があります。

例えば、カキの構造を見てみます。カキには一番外側に薄い皮があり、その内側に厚い層があり、種子の周囲にもう一つ薄い皮があり、さらに中に種があります。この三層構造を、外から外果皮、中果皮、内果皮と呼びます。従って、カキの食べる部分は、中果皮ということになります。(図参照)


107-1.png

同様に、スイカの場合は一番外の緑色の皮が外果皮ですが、その内部の白い部分が中果皮にあたります。そして、赤い部分は内果皮であり、スイカは内果皮を食べていることになります。

メロンはスイカと同じウリの仲間ですが、こちらは中果皮を食べています。メロンの場合、中心に種の入った「穴」が開いていますが、その穴の周囲が内果皮になります。

ミカンなどの柑橘の場合は、皮のうちの橙色の部分だけが外果皮です。皮の内側についている、白いスポンジ状の部分は中果皮です。その内側の、「実」の入った袋が内果皮です。つまり、ミカンでは「果皮」は食べる部分ではないのです。

では、すっぱいあの部分は何かというと、種の周辺の毛が変化したものなのです。メロンを切ると、種が糸状のもので芯につながっていますが、ああいう糸がふくらんだのが、ミカンの食べる部分となっているのです。

107-2.png

モモの場合は、カキ同様、中果皮を食べます。外側の皮が外果皮、食べる部分が中果皮なのですが、内果皮は非常に硬い殻状になっています。そして、その内側に種子があります。モモを食べると、中にでっかい「種」が一つ入っているように見えるのですが、あれは実は種そのものではなく、内果皮なのです。あの中にあるのが、本当の種です。ウメも同じで、梅干しの「天神様」が種です。

モモのように、内部に種の入った殻を持つ植物は、ウメやスモモのような近縁種以外にも、マンゴー、プルーンなどがあります。このような殻は、核果(かくか)と呼ばれています。ブドウの種も、同じく核果です。

リンゴやナシは、さらに違う構造で成り立っています。リンゴを切ると、中央の種の周囲だけ少し違う色で、少し酸っぱくて「芯」として捨てますよね。でも、あそこがリンゴの「本当の実」なのです。その周囲の、実際に食べる部分は、花床(かしょう)または花托(かたく)と呼ばれる、花の付け根の部分がふくらんだものです。

このような実は、中学校で習うような、「子房→果実」という流れとは違う部分が「果実」を覆っていますので、「本来の実ではない」ということで偽果と呼ばれています。

107-3.png


偽果の例は、他にもイチゴなどがあります。イチゴの食べる部分も花床です。イチゴの花は、花床から多数のめしべが出ています。その一つ一つが実となり、肥大化した花床の表面につきます。つまり、イチゴの表面にくっついている「種」が、本当の実なのです。

これまでは、一つの花からできる実の話でしたが、パイナップルの場合は、また違います。一つの軸から多数の花が咲き、その実が全部つながってしまったのものが、あのパインとなります。皮のでこぼこした部分、一つ一つが花のあとです。パインの断面を見ると、表層付近に穴が開いていますが、あれが内果皮の内部、種のある部分です。


107-4.png

まだネタはあるのですがこのへんで。

学塾ヴィッセンブルク 朝倉  



一覧に戻る

ページの先頭へ