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2016.06.01  あすなろ109 米粉(過去記事)

2010.11号

んとですね。まずは前回(あすなろ108)の訂正から。

ワシとタカの話で、「ワシとタカは、英語でもホークhawkとファルコンfalconに区別されています」なんて書いちゃいましたが、ファルコンはハヤブサです。ワシはイーグルeagleで、タカがホークです。もう死ねよ俺。

そういえば他にも、猛禽のことを指すラプターraptorなんていう言葉もあるんでした。思い出したのでついでに。

 

今年の夏に実家に帰ったとき、親戚の家で、とある和菓子が出されました。その時に、私の弟が発見したのですが、表示された原材料の中に「みじん粉」というものがありました。

とはいっても、あの動物のミジンコではないようです。あっちは漢字では「微塵子」ですので、ミジンコ違いなのは明白です。

では、みじん粉とは何なのか。結局その場では、全員が知らぬままで終わってしまったので、ちょと悔しい私が調べた次第です。

みじん粉とは、米粉の一種だそうです。餅米を蒸したあとに乾燥させて粉にしたもの、とあります。干菓子などの和菓子の原材料となるそうです。

と、これだけでみじん粉の説明自体は終わりなのですが、そこからいろいろと見ていくと、予想以上に面白かったので、ここに紹介します。米粉と一言で言っても、バリエーションがものすごく豊富なんですね。

まず、日本で米といえば、餅米(もちごめ)と粳米(うるちまい)の二種類のこととなります。本当はもう一種類、酒米という米もあるのですが、酒造以外に使われることはありませんので今回はパス。

ご存じの通り、食材としての性格は結構違いますから、餅米を粉にしたものと粳米を粉にしたものとは、用途が違います。また、米をそのまま挽いて粉にしたものと、先程書いたみじん粉のように、米に火を通してから乾燥させて製粉したものとがあります。

●粳米から作られるもの

     新粉(並新粉)、上新粉、上用粉

粳米を洗って乾燥させた後、水を加えながら挽いたもの。粒の粗い順に、新粉、上新粉、上用粉という段階があります。現在、普通に売っているのを見かけるのは上新粉でしょうね。もっと粒の粗いものに、かるかん粉というものがあります。

上新粉は、団子、柏餅、すあま、ういろうなどになります。米をそのまま挽いただけのものなので、食用にするためには、一度加熱する必要があります。かるかん粉はかるかんになるそうです。


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     新引粉

洗米した粳米を蒸して乾燥し、粉砕して煎ったものです。高級おこしや菓子のまぶしものになります。

     乳児粉

 加熱してアルファ化した米を製粉したものです。重湯の元として使われます。

アルファ化とは、米を加熱で糊状にすること。これを済ませておくと、乾燥させても容易に食用に戻ります。伊勢物語に出てくる糒(干し飯)は、アルファ化された米です。今でも、保存食として作られています。

......心配なので、念のため。

伊勢物語で業平が三河の八つ橋に着いたとき、咲いていたカキツバタを詠み込んだ「からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもう」という歌を聞いて、思わず涙して干し飯がふやけてしまう、という話。脳内記憶だけで書いたのですが、これで間違ってないはず。

●餅米から作られるもの

     道明寺粉

 餅米を水にさらしておいたあと、蒸して乾燥させた後に砕いたもの。粒の粗さによって使い道が違います。粗いものは関西風の桜餅に使われます。

私にとっては、桜餅といえば関西風の、表面がつぶつぶの方です。最近、桜餅を見るたびになんか変だなあと思っていたのですが、今回調べてみて、ようやくその理由がわかりましたよ。↓こんなに違うとはね。


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     白玉粉(寒晒し粉)

 餅米を洗って一晩水に浸けてから、水を加えながら挽いたのち、その乳液の中の沈殿物を搾って乾燥させたもの。白玉団子や求肥(ぎゅうひ)などの材料となります。

     餅粉

 餅米を水に浸けてから挽いて乾燥させたもの。先述の白玉粉よりも粗く、主に求肥を練るのに使われます。

求肥というのは、白玉粉を練って作った餅のことです。吉備団子、生八つ橋、ボンタン飴、雪見だいふくなどが求肥から作られます。雪見だいふくの原材料欄に、「ぎゅうひ」と書いてありますから、今度見てください。

     みじん粉(寒梅粉)

 餅米を蒸して餅にしたのち、焼いて乾燥させてから製粉したもの。要するに、おかきの粉ですね。干菓子の原料などに使われます。

     上南粉

 餅米を蒸した後に乾燥させて、製粉した後に煎ったもの。「加賀みじん」などの原料だそうですが、資料不足でよくわかりません。

     氷餅

餅米を米汁にしたものを型に入れて、外気で凍結させた後に乾燥させたもの。氷餅自体は信州名物なんだそうです。それを粗めに挽いたものを、和菓子にふりかけることもあります。


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ついでに思い出したので、ちょっとだけ。

私の実家の方では、みたらし団子といえば、醤油味で、甘みはありません。桜餅といい、和菓子の世界は、案外地方性が強いのですね。

学塾ヴィッセンブルク 朝倉  




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