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2016.08.05  あすなろ104 鳥とは(過去記事)

2010.06号

筑波大の生物には、昆虫の研究をするために行った朝倉です。基本的に虫が専門なのですが、カミサンにほだされてフクロウを飼ってからは、鳥も結構好きです。興味を持った歳が遅かったので、その種類や鳴き声には、あんまり詳しくはないですけどね。

鳥という動物には、他の脊椎動物には見られない特徴がたくさんあります。

まず、くちばし。

他の脊椎動物は、アゴの骨を筋肉が覆い、歯を並べ、さらに頬で包み込むことによって口の中に食糧を貯め込むことのできる空間を作り出しています。しかし鳥のくちばしは、骨と歯が一体化していて、頬袋はありません。ですから、アゴ+歯に比べて、非常に軽量化されています。

次に、骨。

鶏の骨は、豚などの骨に比べてバリバリと割れやすいのはご存じだと思います。鳥類の骨は、内部が鉄橋や鉄塔のようなトラス構造になっていて、完全な中空です。


104-1.png

これは軽量化の為と、内部を「気嚢システム」の空気の通路に兼用して使う為です。

その「気嚢システム」も、鳥類独自のものです。

人間を含め、陸上で肺呼吸する動物は普通、気管の終点に肺があります。スポイトのような構造だと言えます。しかしこのシステムには欠点があります。空気をどれだけ吐ききっても、肺は完全には潰れませんので、どうしても「古い空気」が残ったままになってしまいます。水をいっぱいに入れたスポイトも、一度つまんだだけでは中身全部出し切ることはできません。つまり一リットルの肺は、実際には一リットルのガス交換はできないのです。

しかし、鳥に限っては、それができるようになっています。それが気嚢システムです。詳細は次の図の通りで、肺の中の空気の流れは常に一方通行となっています。


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これによって肺の効率が上がり、激しい運動や空気の薄い上空にも対応できるようになっています。

そして羽根。中でも、翼に生える羽根は、場所によって様々な役割分担をしています。


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まずは初列風切(しょれつかざきり)。人間でいうところの指に生えている羽根です。

左右非対称になっているので、風を受けると根元からグニグニとねじれます。このねじれによって、翼を上げた時に隙間を作り、下ろしたときに隙間を閉じる、ということができるようになります。


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次は次列風切。手首から肘(ひじ)にかけて生えている羽根です。


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初列風切が上昇する力を起こすのに対して、次列風切は滑空する力を起こします。つまり、飛行機の翼と同じ役割を果たします。そのために、翼断面がこうなっているとベルヌーイの定理がどうのこうのって話があるのですが、この辺りの話は完璧には理解していないのでごめんなさい。


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あとは、足の指の生え方が特殊だとか、体重に対する筋肉の割合がすごく高いとか、くちばしでは丸飲みしかできないから消化器はそれに対応した作りとか、他にもまだ独自の構造があるのですが、とにかく鳥ってのは他に比べてかなり独特の作りをしているわけです。

以上のものが揃っているから、鳥はあれだけの運動能力で飛翔できます。逆に、鳥は飛ぶために、色々なものを割り切って捨ててきた生き物だと言えます。

歯なら一本や二本くらい折れてもまだ大丈夫ですが、くちばしは折れたらそれっきりです。骨は軽量化と引き替えに強度を下げざるをえませんでした。脳を軽量化するため、一部の鳥を除いて嗅ぐ能力や暗所を見る能力を思いっきり下げました。飛ぶためには、そんなハイリスクを背負ってまで特化する必要があったのでしょう。

ただしこの中で、気嚢システムだけは少し別です。このシステムは、いわゆる恐竜も持っていました。恐竜が大型化できたのは、こういう高効率の呼吸システムがあったからだと言われています。同時に、これがあったから、恐竜から鳥が派生できたとも言えるでしょう。

そう思いながら鳥を見ると、それがスズメやハトでも、「飛ぶってすごいなあ」なんて思えます。特にカラスが、意外とかっこいいというのが私とカミサンとの共通認識です。

学塾ヴィッセンブルク 朝倉  


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