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2017.11.02  あすなろ192 秋の七草

2017.10号

秋です。
秋の七草は言えますか? 
最近、塾生に配った下敷きにも書いておきましたが、こんな感じです。

オミナエシ
ススキ
キキョウ
ナデシコ
フジバカマ
クズ
ハギ

それぞれの頭を取って、「お好きな服は」と覚えます。

なお、春の七草は覚えている方も多いようですが、
「セリ・ナズナ ゴギョウ・ハコベラ ホトケノザ スズナ・スズシロ これぞ七草」と、
七五調で覚えます。
作者不詳の、古来より伝わる伝統的な覚え方です。

なお、ウィキペディアには
「覚え方と呼べるような語呂合わせは知られていない」
なんて書いてありましたが、まあ、所詮はウィキペディアですから。

その、春の七草の方は、一月七日=人日の節句(じんじつのせっく)の
七草がゆに入れて食べるものですが、秋の七草は食べません。
こちらは単に、秋の野に咲く花リストです。

元々日本には、春先に「若菜摘み」をして、それを入れて食べる
七草がゆの風習(もしくは宮中行事)がありました。
ただその際に入れる「七草」は、どうも平安時代頃までは、違う種類だったようです。
(出典:927年「延喜式」)

その七草が、現在と同じ種類となった記録としては、
1360年代に書かれた河海抄(かかいしょう)という書物が初出のようです。
河海抄は、室町時代の、源氏物語の注釈書(ガイドブック)です。
源氏物語は1008年に書かれたとされていますから、
室町時代から見るとすでに300年以上前の本です。
つまり、当時としてもすでに「古典」だったために、
そういう本が必要だったのでしょう。

ちなみに、河海抄から源氏物語まではどのくらい前だったのかというと、
今から見て徳川綱吉の時代くらい昔のことです。

日本の歴史って、長いですねえ。
長すぎてクラクラすることがあります。

一方の秋の七草ですが、初出は759年の万葉集となっています。
源氏物語よりもっと前の、今から1200年以上も前のことですから、
こう見ると秋の方が古いということになります。
しかし発想のきっかけは、やはり七草がゆにあるのではないか、と思っています。

前置きが長くなりましたが、そんな秋の七草です。
写真を挙げていきます。
私は、植物にはあんまり詳しくないので、自分にとっての勉強も兼ねております。

まずオミナエシ。
......って、どんな花?

192-1.png

うーん。
知らない。

こうやって眺めていると、どっかで見たことはあるような気がしてくるのですが、
やっぱり野草としては見覚えがありません。

調べてみると、どうも野草としてはごく局地的にしか自生していないらしいです。

次は、ススキです。
こちらは、各地で普通に見られますよね。

192-2.png

ススキと言えば、一時期は外来種のセイタカアワダチソウに駆逐されると
大騒ぎになっていたこともありましたが、現在では
ススキの勢力も盛り返してきて、なんとなく共存しているようです。

次のキキョウは、庭先以外では見ないよなあと思ったら、
自生地のほとんど残っていない絶滅危惧種なんだそうです。
びっくり。

192-3.png

小学生の頃、通学路に植えてあったキキョウのつぼみを
破裂させることを流行らせたのは私です。
すみません。

次はナデシコ。
それとフジバカマ。

192-4.png

ナデシコは、名前だけはよく聞きますよね。
よく売っています。
塾の前に植えておいたら野生化したのですが、今はどうなったやら。

フジバカマは、大学近辺で見たことある気がします。
しかしこちらも絶滅危惧種だということですので、きっと園芸ものでしょう。

最後はクズとハギです。
共にマメ科の植物ですので、花の形は似ています。
まずはクズ。

192-5.png

そしてハギ。

192-6.png

さて。
クズはいいとして、問題はハギです。

下の画像は冬の姿なんですが、あのですね、
これ、草じゃないんです。
木なんです。

ただ、伸びている枝は草みたいに青々としていますので、
最初に七草として選んだ山上憶良くんが間違えたのも良しとしましょう。

それよりも、普通に近所で売っている花が、
実は絶滅危惧種だということが驚きです。

ヒトコブラクダみたいなものですね。
こちらは、野生に限ると絶滅種です。

学塾ヴィッセンブルク 朝倉  


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