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2018.04号
この「あすなろ」は、月謝発行から1ヶ月遅れで塾のサイトにアップしています。
しかし最近、塾のサイトをスマホ対応にリニューアルしたら、過去の記事が使えなくなってしまいましたので、ここの所はヒマを見つけてはボチボチとアップしなおしています。
そんなわけで、昔の記事をまた読み直す機会が増えているのですが、そんな中でNO.170(2015.12)を見たら、
『シルバーストーンのフライパンにご飯をあけて』
なんて記述を見つけました。
当時、特に何も考えずに当たり前の言葉として使ってしまったようですが、シルバーストーンって言われても、少なくとも高校生以下にとっては、きっとあまり一般的な用語じゃ無いですよね。
何のことだかわかります?
これは、フライパン内面のコーティングの商標です。
あの黒いツルッとしたアレです。
昔々の鉄そのもののフライパンに対して、コーティングされたフライパンが登場した当初は、「テフロン加工」と呼ばれていました。
そして次に、そのバージョンアップとして「シルバーストーン」が出たわけですが、今ではコーティングがすっかり当たり前になってしまったので、もうそんな呼び名はすっかりされなくなってしまいましたね。
フライパンそのものも、今や一般家庭では、鉄製のものなんてほぼ見かけなくなりました。
みんなアルミです。
そんなアルミのフライパン、我が家には大小合わせて4本あるのですが、全て北陸アルミニウムというメーカー製です。
この手の物と言えば韓国製中国製が席巻する中、我が家のフライパンは全て日本製です。
でも、大抵の人はそんなブランド知りませんよね。
そこで今回は、この手の
「普段は意識したことの無いようなブランド」
を、あえて紹介してみようと思います。
1.北陸アルミニウム(hokua)
先述の通り、我が家のフライパンがここの製品です。
また、たまたま実家からもらった圧力鍋もここ製でした。
創業は昭和5年。
本社は富山県。
調理器具以外にも、建材や工業製品を作っているようです。
フライパンでは韓国や中国製造の製品も扱っていますが、上位モデルは日本製です。
長持ちするフライパンが欲しかったら、ティファールかここの製品が一番確実です。
※個人的には、ティファールの外れる取っ手は、金具が洗いにくくて嫌いです。
ここのフライパンは、以前はホームセンターでも普通に見かけましたが、最近は中国製しか並ばなくなってきてしまいましたので、今や買うとしたら通販となるのでしょうか。
私も最後に買った時は楽天経由でした。
2.カリモク(Karimoku)
国内家具メーカーのトップです。
我が家のこたつ兼卓袱台(ちゃぶだい)がカリモク製なのですが、タンスは残念ながら違います。
創業は昭和15年。
ブランド名は「刈谷木材」を略したものです。
刈谷とは愛知県刈谷市を指しているのですが、現在の本社は、刈谷からは少し外れた位置にあるようです。
製品は、国内工場で生産された国産品です。
マレーシアにも部品工場はあるようですが、中国とは縁が無いようです。
そういう意味でも非常に信頼できる会社なのですが、その分少し高めですので、家具の量販チェーンなどでは少量しか見かけません。
3.パロマ(Paloma)・リンナイ(Rinnai)
ガス器具メーカーの国内トップ2です。
我が家ではガスコンロがリンナイ製、ガス炊飯器がパロマ製です。
特にガス炊飯器はずっとパロマで、現在使っているのは3台目です。
創業は、パロマが明治44年、リンナイが大正9年です。
共に愛知県名古屋市の会社で、ずっとパロマの後をリンナイが追う形だったのですが、パロマが湯沸かし器の死亡事故(2006年)を起こしたことをきっかけに逆転したようです。
リンナイは、つくば市の北部工業団地にもビルがありますね。
工場には見えないので、どうも研究施設のようです。
なお、石油器具関係でいうならば、我が家の灯油ボイラーと灯油ストーブがコロナ製です。
コロナは、堰結暖房器具トップのダイニチと共に新潟県三条市のメーカーで、こちらも同郷ライバルとなっています。
4.象印マホービン・タイガー魔法瓶
象印は大阪府大阪市、タイガーは大阪府門真市で、こちらもまた同郷2大メーカーです。
メーカー名を比べて見て頂くとわかるのですが、象印は漢字+片仮名、タイガーは片仮名+漢字をメーカー名としています。
創業は、象印が大正7年で、今年2018年は創業100年です。
タイガーは少し後の大正12年創業です。
その後は魔法瓶(保温ポット)の2大メーカーとして発展して、1970年にタイガーが電子炊飯ジャーを発売すれば同年に象印からも発売されたり、エアーポットは象印が1973年、タイガー1974年、電気ポットは共に1980年と、ずっと2大メーカーであり続けました。
現在、この会社名を見かける機会は、炊飯器とステンレスボトル(保温式水筒)が多いかと思います。
ステンボトルといえば、特許の関係なのか各メーカーのパッキンの形状がバラバラで、洗う方としては非常に面倒なことになっていると思います。
しかしその中で、象印とタイガーは面白いことに、形式がほぼ同じなんですよね。
だからと言って、互換性があるわけではないのですが。
こんな所までライバルなのかー、なんて思ったことがあります。
なお、ステンボトルといえば、他にピーコックやサーモスの製品も見かけますが、共に日本のメーカーです。
また、サーモスはステンボトルのシェア世界一です。
5.ノリタケ(Noritake)
どうも案外知られていないようなのですが、世界的に有名な陶器のブランドです。
私も何年もの間、塾でノリタケのコップを使っていたのですが、1年ほど前に割ってしまいました。
(今のコップはリラックマです)
創業は明治37年。
戦前から海外でも名を知られていて、戦前のものはオールドノリタケと呼ばれて骨董扱いされています。
現在も、国内の洋食器ではトップメーカーです。
また、ノリタケ創業家の作った財閥(森村グループ)には、トイレ関連製品のTOTO、スパークプラグの日本特殊陶業(NGK)、電線の碍子(がいし)を作っている日本ガイシが含まれていまして、それぞれが国内トップのメーカーです。
グループ全体としては、世界最大のセラミック関連企業となっています。
なお、トイレ関係といえば、もう一つINAXという会社がありましたが、こちらも実は同じグループ会社でした。
ただINAXは現在、トステムが中心になって立ち上げたLIXILに合併したために、同グループから外れています。
まだまだ他にもあります。
ドライバーのベッセルとか、エアコン世界一のダイキンとか、楽器世界一のヤマハとか、ジッパー世界一のYKKとか、オイルシール世界一のNOKとか……。
オイルシールは身近じゃないかな?
でも今回はこのへんで。
学塾ヴィッセンブルク 朝倉智義